人のつながりを大切に、ゼロから歩んできた6年間 | PHYZ株式会社 営業 佐藤幸雄さん

東京・墨田区の内装業、PHYZ(ファイズ)株式会社は設立から丸6年を迎えました。顧客ゼロからの厳しいスタートを乗り越えてきた原動力は何なのか、営業担当の佐藤さんにお話を伺いました。
2021/05/26

付いてきてくれた職人さんのためにも


−−おもに内装仕上げ工事をされているのですね。

そうです。メインはクロス工事や床仕上げ工事です。


−−佐藤さんのご経歴を教えてください。

当社は2015年に設立したのですが、私は会社立ち上げから営業を担当しています。学校を出てからは内装仕上げ工事をメインにおこなっている会社で5年ほど働いていました。ですからずっと内装業一筋ということになります。


−−どんな経緯で独立されたのですか。

大きな会社だったので意に沿わない方針に従わざるを得ないこともあり、自分には合わないと感じて辞める決心をしたんです。今の社長は当時の上司で、恩義もあったので退職の報告をしたところ、「じゃあ辞めて一緒にやるか」と。なので野心を持って独立したというより、いわば成り行きですね(笑)。


−−PHYZというのは目を引く社名ですが、何か由来があるのですか。

いえ、特にないんです。「語呂が良いだろう?」「呼びやすいよな」くらいの感じで社長が付けました。あまり会社名や由来にこだわりのない人ですので。


−−設立当初の苦労はありましたか?

ゼロからのスタートでしたから、お客様を得るのがとにかくたいへんでした。飛び込み営業に行っては断られ、一件一件探していきましたね。まあ、今振り返れば飛び込み営業の経験もいい思い出です。


−−そこからどう変わってきましたか。

仕事量はかなり増えました。設立当初は一緒に付いてきてくれた職人さんのスケジュールを埋めるのに必死で、雑多な仕事も請けていましたが、今は材工でやらせてもらう案件が多くなってきました。


−−職人さんとはどういう関係なのですか。

基本的にはすべて協力業者さんで、材料などは全部私たちで用意し、作業だけを依頼するスタイルです。私たちは工程や職人さんのスケジュール管理など、マネージャー的な立場ですね。

コロナ禍を機に住宅リフォームにも進出


−−会社は足立区入谷ということですが、対応エリアはどの辺りですか。

タイミングが合えば全国どこでも対応します。今も福岡の案件をやっている最中ですし、北海道の案件もやったことがあります。


−−どんなお客様が多いのですか。

店舗が中心で、大手チェーンのお客様がメインです。ただコロナ禍で店舗の仕事が止まってしまったので、今住宅リフォームの方にも広げてきたところです。住宅だとクロスだけというわけにはいきませんが、幸い良い大工さんと知り合えたのでリフォーム一式で請けています。


−−新規の協力業者さんと取り引きする判断基準は何ですか。

実際に会って、人柄を見て決めます。もちろん技術も大事ですが、たとえ腕が良くてもお客様を不愉快にしてしまうようでは困りますから。だから当社が募集するときには「会いに来てくれる人募集」といったメッセージを付けています。

あとは柔軟に対応してくれることですね。規模の大小は問いません。


−−職人さんの募集についてはいかがですか。

募集についてもやはり人柄重視です。基礎から指導しますから未経験でも構いません。


−−何か仕事上のこだわりなどはお持ちですか。

何が何でも現場を納めることです。「どこに頼んでも断られちゃって」というような案件でも、うちに期待して声をかけていただいたのなら全力でお応えしたいという思いでやっています。


−−内装のお仕事を長く続けて来られたのはなぜでしょうか。

つながりを常に感じて来られたからでしょうか。設立当初は「職人さんを食わせなければ」という、半ば義務的な気持ちでやっていました。ときにはケンカもしながら、でもずっとみんなつながって少しずつ軌道に乗ってきて今があるので。

楽しみながら働ける環境を育てる


−−現在の会社の雰囲気はいかがですか。

和気あいあいとやっています。社長が能天気というかあまり小さいことを気にしない人なので。


−−今後の課題や目標は何でしょうか。

課題としては、まず従業員を増やすことです。これまで何人か採用はしたのですが、あまり長続きしなくて。職人も営業も育てていくことが目標ですが、まずは採用ですね。


−−佐藤さんご自身のビジョンとしてはいかがですか

営業職だとやはり売り上げが大事ですから、売り上げを作れる人材を育てることです。若い人を採って、ひとまず自分と同じことができるくらいに育てることが私の今のビジョンというか目標です。


−−あらためて貴社の一番の魅力を教えてください。

社員同士だけでなく職人さんとの距離も近いので、みんなで和気あいあいとやっています。釣り好きが多いので、ときには揃って釣りに出かけることもあります。だから別に釣りでなくてもいいけれども、趣味があって趣味をを楽しんでいる人に来て欲しいと思います。

職人さんの間では、今ラジコンが流行っています。コロナ禍で飲み歩くこともできないので「暇つぶしに」とラジコンを持ってきた人がいて、みんなも買っちゃって。もちろん仕事はきっちりやりますが、休憩時間には「勝負だ!」と子どもみたいに遊んでいます。

仕事がきついときもありますが、だからといってストレスを溜めるのではなく、息抜きもしながら楽しみながら働ける環境を作っていきたいなと思います。そういう仕事スタンスの会社だということが、うちの一番の魅力だと思います。

さいごに

厳しいときこそ人とのつながりに目を向け、笑顔で向き合うことを心がける。わかっているつもりでもつい忘れてしまいがちなそうした行動の大切さを、佐藤さんのお話で再確認できた気がしました。

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