建築工事業とは

建築工事業とは、総合的な企画・指導・調整のもとに建築物を建設する工事業のことで、建設業許可29業種(平成28年6月から解体工事業が、とび・土木工事業から分離され新設)のうち、「土木工事業」と「建築工事業」だけが一式工事を行える許可業種となっています。

建築一式工事とは、複数の専門工事が必要な新築工事や大規模な増改築工事などにおいて、元請の立場として協力会社を束ね、総合的なマネジメントによって建築物を完成させることです。
ただし、建築一式工事の許可があれば他の専門的な工事も請け負うことができる。というわけではありません。
建築一式工事の許可は、建築一式工事のみを請け負うための許可です。
建築工事業の許可業者数は平成29年3月の国土交通省調べによると、154,808社ととび・土工工事業に次いで多い業種となります。なかでも資本金100億円以上の大企業が唯一200社を超えており、いわゆるゼネコンはこちらの許可を持って統合的な工事進行をしていると言えるでしょう。

※許可なしで1,500万円以上の建築一式工事を請け負った場合、建築業法違反となり懲役刑や罰金刑が科せられます。さらに、5年間は建設業許可が受けられなくなります。のでご注意ください。

そもそも建築工事って?

建築工事業(建築一式工事)は、建築確認を必要とする新築工事や大規模改築工事などに限られています。大規模であってもマンションの修繕工事などは該当しません。
改築工事と修繕工事の違いは、修繕工事は経年によって破損や劣化した箇所を新築の状態に戻すことで、よく耳にするリフォームがこれに該当します。
改築工事とは、建物の全体または一部分を壊して建物を造り直すことで、改築の際には必ず建築確認が必要です。リフォームに対してリノベーションという言葉もよく使われていますが、建築確認が必要な大掛かりなリノベーション工事の場合は改築工事に相当します。

※軽微な工事(1件の工事請負額が1,500万円未満あるいは延面積150㎡未満の木造住宅)だけを請け負う場合は、建築一式工事においても許可は不要です。

建築工事業の建設業許可を取得するためには?

建設工事業の許可は、「大臣許可」と「知事許可」があり、1つの都道府県に営業所がある場合は「都道府県知事許可」、2つ以上の都道府県に営業所がある場合は「国土交通大臣許可」が必要です。
許可は5年更新制となり、有効期間の満了前に更新の許可申請が必要です。

また、下請け契約の規模によって「一般建設業」と「特定建設業」とがあり、下請けに出す工事金額が6,000万円以上である場合は「特定建設業許可」が必要です。

建築工事業の建設業許可を取得するには、29業種の共通の許可要件(経営業務の管理責任者がいる・営業所ごとに専任技術者をおく・誠実性がある・財産的基礎がある・欠格に該当しないことなど)を満たさなければなりません。

建築工事業の専任技術者になるには、1級建築施工管理士・2級建築施工管理士・1級建築士・2級建築士の国家資格を持っている人、または指定学科を卒業し、一定期間の実務経験のある人(高校卒業の場合は5年・大学卒業の場合は3年の実務経験)、あるいは、建築一式工事業に関わる工事の実務経験が10年以上ある人に限られています。

また、このうち2級建築施工管理士の場合は、建築・躯体・仕上げの3種類のうちの「建築」でなければ専任技術者にはなることができません。
さらに、1級建築施工管理士・1級建築士の場合は、「特定建設業許可」の専任技術者の要件を満たすことができます。

建築工事業に関する資格を取得するには?

2級建築施工管理技士受験資格の条件として、学歴による変動はありますが、関する工事の実務経験が必要とされております。
大卒の指定学科卒業後の場合は、実務経験が1年以上が必要とされ、指定学科以外では1年6か月以上の実務経験が必要です。高卒の場合は、指定学科卒業後に加え実務経験が3年以上、指定学科以外では4年6か月以上となっています。また、学歴不問の場合は、8年以上の実務経験があれば受験資格を満たすことができます。

1級建築施工管理士受験資格は、大学(指定学科)・専門学校(高度専門士と称される者)卒業に加え、3年以上の実務経験、短期大学や高校(指定学科)・専門学校(専門士と称される者)卒業に加え5年以上の実務経験が必要となります。
2級建築施工管理士受験資格の場合、指定学科の卒業に加え5年以上の実務経験、指定学科以外卒業の場合は10年以上の実務経験が必要がとされております。

2級建築士受験資格として、大学の建築課程の卒業者・大学(土木課程)卒業者で実務経験が1年以上・高校卒(建築・土木学科卒業者)で、実務経験が3年以上・学歴不問の場合は実務経験が7年以上必要とされております。

1級建築士受験資格は、指定科目(建築・土木)の大学卒業後2年以上の実務経験・高校卒業(建築・土木)卒業後4年以上の実務経験、2級建築士有資格者は4年以上の実務経験が必要です。

(参考)
国土交通省 http://www.mlit.go.jp/
東京都都市整備局 http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/
公益財団法人建築技術教育普及センター http://www.jaeic.or.jp/

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